オリジナルTシャツを作ろうと考えた際、何を使ってデザインを作れば良いのかわからず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。パソコンのソフトを使った方法のほか、スマホのアプリを活用してデザインを作れます。

初めてデザインを作ろうと考えている方のため、デザイン作りに活用できるソフトやアプリにはどういったものがあるのか、おすすめについて紹介しましょう。

この記事を読むことによって各ソフト・アプリの特徴や、デザインを作る際のコツがわかります。特に初めてオリジナルTシャツのデザインを作ろうと考えた際にはわからないことがたくさんあるはずなので、つまずきやすいポイントについて参考にしてみてください。

有料のデザインソフト

本格的なデザインのオリジナルTシャツを作りたいと考えた際に役立つのが、パソコンで利用できるデザインソフトです。有料ではありますが、副業としてオリジナルTシャツを作りたい方や、細かいデザインにこだわりたい方はぜひ用意してみてはいかがでしょうか。

デザイン作成の定番ソフトとも言えるのが、Photoshop(フォトショップ)とIllustrator(イラストレーター)です。特徴について解説します。

Photoshop(フォトショップ)

多くのプロデザイナーが利用しているソフトで、Adobe社が提供しています。自由度が高いソフトなので、細かいデザインを作りたい場合や、こだわり抜きたい場合でもPhotoshopなら納得できるはずです。

機能性に優れていることからすべての機能を使いこなすには勉強が必要ですが、マスターしてしまえば求めているデザインを妥協することなく表現できます。一からデザインを作るほか、写真加工や合成などの性能においても優れているソフトです。

Photoshopといえばかなり高額のイメージを持っている方もいるかもしれませんが、現在は買い切りではなく、月額料金を支払う形で利用ができます。一番安いのは「フォトプラン」で、月額費用は1,078円(税込※)です。Photoshopのほか、写真向けのアプリであるPhotoshop Lightroomも利用できます。

Photoshopについては、デスクトップ版だけではなくiPad版も利用可能です。一度Photoshopを使ってみたいと考えている方もフォトプランから試してみてはいかがでしょうか。

Photoshopは、ビットマップと呼ばれるデータを扱っています。ビットマップとは、点の集まりによって作られたデータのことであり、点(ピクセル)を使うことにより細かな表現が可能です。基本的に写真や絵画などはビットマップデータで表現できます。

大量の点によって画像を作っていますが、拡大すると画像が荒くなってしまうのが弱みです。写真や繊細なイラストを用いたオリジナルTシャツデザインを作る場合に向いています。

※価格情報は2022年5月時点のものです

Illustrator(イラストレーター)

同じくAdobe社が提供しているグラフィックツールが、Illustrator(イラストレーター)です。最も安いプランの月額費用は2,728円(税込※)で、Illustratorデスクトップ版・iPad版のほか、Creative Cloudコンプリートプランも利用できます。

Illustratorが対応しているのは、ベクターデータです。Photoshopのビットマップデータが点の集まりで画像を作るのに対し、ベクターデータは点と線の情報を数値化し、それをコンピューターが再現しています。

画像を拡大・縮小しても数値化したものをコンピューターが再現できるため、画像が荒くならないのが特徴です。ただ、写真のように繊細な画像は表現が難しくなります。そのため、線や図形を用いたオリジナルTシャツデザインを作る場合に向いているソフトです。

※価格情報は2022年5月時点のものです

無料でTシャツのデザインに使えるアプリ

できるだけ費用をかけることなくTシャツデザインを作りたいと考えているのであれば、無料で使えるアプリを活用すると良いでしょう。おすすめのアプリについて紹介します。

SnapTee(スナップティー)

スマホで撮影した写真を活用し、簡単な操作でオリジナルTシャツ作りができるアプリです。他のユーザが作ったデザインを見ることができるので、参考にしながらオリジナルTシャツのデザインを作っても良いでしょう。テキストやカメラの写真だけではなく、Instagramに投稿した写真の中から選んでデザインを作ることも可能です。また、アプリ内で作成したTシャツを販売することもできます。

デザインを作りたいけれど知識がないから不安といった方でも利用できるように、簡単操作で加工ができるフィルター機能が用意されています。シンプルな操作性なので、複雑な操作のアプリは自信がないと考えている方にも向いているでしょう。

ただ、その分繊細な加工や調整をするのは苦手なアプリです。フォントの種類もそれほど多いとはいえず、こだわりのデザインを作るのには向いていません。

また、画像の保存形式である「jpg」が利用できない点についても理解が必要です。Tシャツの背面にはプリントできません。

UTme!(ユーティーミー)

UTme!は、日本を代表するアパレルメーカーのユニクロが出掛けているアプリです。簡単な操作で自分だけのオリジナルTシャツが作れます。

ユニクロの店舗によっては店舗内でデザインと印刷に対応しているのも魅力です。写真を使った方法の他、文字やペイント、キャラクタースタンプなど利用してデザインができます。

面白いのが「シェイクしてリミックス」の機能です。エフェクトを選択してスマホを振るだけで簡単に加工ができます1枚から注文できるので、一度試してみたいと考えている方にも向いているでしょう。ただ、フォントやレイアウトの選択肢はそれほど多くありません。

オートTシャツメーカー

シンプルなデザインを作りたいと考えている方に向いているのが、オートTシャツメーカーです。万能性が高いアプリで、レイアウトがないことから自由に文字などを配置できます。

簡単なデザインなら短時間で完成するので、わかりやすい操作で直感的に使えるアプリを探している方も試してみてはいかがでしょうか。

なお、jpgで保存するためには会員登録が必要です。選択できるフォント、加工にも制限があるので、範囲内で楽しめる方に向いています。

Logo Maker(ロゴメーカー)

豊富なテンプレートが用意されており、デザインが初めての方でも利用しやすいアプリです。ロゴを用いたオリジナルTシャツデザインを検討している方に向いています。

使用するにあたり、ログインや会員登録、メールアドレスの登録などは必要ありません。手軽さからも評価されているアプリです。

ただ、海外製のアプリなので、表記はすべて英語となっています。デザインに制限があるほか、有料コンテンツが含まれている点に注意が必要です。できあがったデザインはpngで保存できます。

GIMP(ギンプ)

無料で利用できる高性能の画像処理ソフトです。簡単なデザインをしたいと考えている初心者はもちろんのこと、凝ったデザインに挑戦したい上級者の方も活用できます。写真加工の性能も優れているのが魅力です。

PhotoshopやIllustratorを使いたいとは思っているものの、費用の関係で諦めている方もGIMPから試してみることをおすすめします。

注意点としておさえておきたいのが、CMYKデータに対応していない点です。Tシャツの印刷業者に依頼する場合、データはCMYKデータで入稿するように求められます。GIMPで対応しているのはRGBデータなので、CMYKデータに変換しなければなりません

ただ、RGBデータの方が表現できる色が多いため、RGBでデザインを作ってからCMYKに変換すると、仕上がりの色味が変わってしまうこともあります。このことを考慮した上でデザイン作りが必要です。

Pixlr Editor(ピクセラエディタ)

アプリ版の他にもホームページ版が用意されているツールです。細かく画像を補正したり、ブラシツールなどを活用してイラストを製作したりすることもできます。また、レイヤーやフィルターなどの機能も充実しているので、工夫次第でさまざまなデザインが作成できそうです。

Tシャツのデザインを作るときのコツ

Tシャツのデザインを作る分には、テンプレートを使用する方法と自分でデザインを考える方法があります。それぞれのコツについて解説します。

コツ1 案がない方はテンプレートを利用する

自分で一からデザインを考えるのも良いのですが、それが難しい場合はテンプレートを活用するのがおすすめです。Tシャツ作りで活用できるテンプレートとは、あらかじめ作られているデザインのことをいいます。

デザインのテンプレートを利用すれば、自分で細かいデザインをしなくても理想に近いTシャツ作りができるのが魅力です。すてきなTシャツを作りたいけれどデザインについてよくわからないと悩んでいる方も、テンプレートを活用してみてはいかがでしょうか。

テンプレートを利用する場合は、あらかじめ利用したいテンプレートがあるか確認しておくのがおすすめです。先に作りたいTシャツのデザインをある程度まとめておき、それに近いテンプレートを選択するのも良いでしょう。

コツ2 使うカラー、配色を決めておく

Tシャツデザインを作る際には、最初から完成形をイメージするので、具体的なカラーや配色を決めてからスタートしましょう。

はじめに行いたいのは、ラフ画の制作です。ラフ画とは下書きやスケッチのことであり、全体的なデザインをまとめるために活用できます。最終的にパソコンでデザインを作る場合も、ラフ画は簡単に消しゴムで修正しやすいように手書きのものを作るのがおすすめです。

全体的にメインとなるカラーは何色にするのか、どこにどういった色を置くのかもラフ画の段階で決めておきましょう。ラフ画を作成する際には、全体的なデザインをある程度考え、Tシャツのどの部分にそのデザインを配置するのかも決める必要があります。先にデザイン部分だけで完成させるとTシャツに配置した時にイメージと異なってしまうこともあるので、両方合わせて考えましょう。

しっかりデザインのイメージがまとまってから、パソコンやスマホを使ってデザインに起こしていきます。

コツ3 立体での仕上がりをイメージする

Tシャツのデザインは平面で行いますが、実際に着ると立体になるので、着たあとのことも考えてデザインを作ることが重要です。

例えば、下のほうに小さく文字を入れても見えにくくなってしまうことがあります。文字やデザインの大きさについても重要です。実際に仕上がったTシャツを見ると、思っていてよりも文字・デザインが大きかった、小さかったといったことはよくあります。

これを防ぐためには、デザインを作る際に実際のTシャツに重ねる形でデザインを作れるシミュレーターを活用すると良いでしょう。仕上がりのイメージが具体的に分かるので、文字・デザインサイズのミスなどが起こりにくくなります。

コツ4 他の人が作ったTシャツを参考にする

全くデザインが思い浮かばない状態でTシャツデザインを考えるのは難しいので、まずは他の人が作ったTシャツをいくつか参考にしてみるのがおすすめです。市販されているものやオリジナルのものなど、幅広く探してみましょう。

実際のデザインを見ながら情報収集をすることにより、自分が作りたいデザインが少しずつはっきりしてきます。

もちろん、デザインを真似するのはNGですが、アイディアを生み出すためのヒントとして参考にしてみてはいかがでしょうか。デザインを作り始めたもののうまくいかず、行き詰まってしまったような場合にもおすすめです。

参考記事:自分だけのオリジナルTシャツを自作する方法と注意すべきポイント

高品質で依頼したい場合はプロに任せよう

オリジナルTシャツのデザインを作る際に役立つソフトやアプリについて紹介しました。転写シールなどを使用して自分で作ったデザインをTシャツにプリントすることも可能です。

ですが、やはり品質重視で考えたいのであれば、デザイン会社に依頼してオリジナリティTシャツを作ってみてはいかがでしょうか。T’s FACTORYではTシャツやポロシャツ、長袖Tシャツなど、さまざまな商品に対応しているので、デザイン完成後はぜひご利用ください。デザインに関する相談にも対応しています。

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